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Archive for 2011年9月12日

第三回 「思ったぶんだけ腕を曲げられるようにね」(某大手電話会社兼大学先輩 )⇒二十代の暴走に歯止めをかけてくれた言葉

若者のいない部署で、 周囲から孤立し、掟破りの大型案件ばかり狙って、毎日トゲトゲしていた新卒の頃。心の拠り所となっていたのが、同じ建物に同居していたグループ会社の方々との交流でした。

その会社は、企画会社で、皆さん賢そう顔つきで、服装もちょっと華やか・・・と、いうか今から思えば多分「普通」。でも、当時私のいた部署の皆様の服装がちょっと・・・描いて良いものか・・・え〜、例えば、指にぶっといトナカイの金のリングをされていたり、スーツにラメの糸が入っていたり、、、私のセンスからはかけ離れていたわけで・・・隣の芝が異常に青々とみえておりました。

運のよいことに、数少ない私の大学の先輩が出向されており、多分4,5年先輩だと思うのですが・・・。同性の、程良く年齢の離れた先輩、しかも「できる」と有名でオシャレな方 (^^♪ そもそも、女性が非常に少ない職場にあって、フロアのお手洗いは彼女と私の独占状態。そこで時々ばったりお会いするのがありがたくて、そこで交わす二三言が嬉しいのです。

先輩:「え〜毎日6階まで段登っているの?偉い!」

私:「いや、そんなことないです〜」(そうなんです〜。太るの恐怖症で)←心の声

先輩:「大台にのったらやばいよね」

私:「そうですよね」(え、大台って何キロのこと〜???)←心の声

と、緊張して冴えない返事しかできなかったですが (~_~;) 今思うと、そんな何気ない話がどれだけたくさんできるか、って人間関係を築くのに必要ですよね〜。

そんな、ある日、先輩と一緒に移動する機会に恵まれました。ここぞとばかり、アレコレ質問攻め!的確なお応えにますます憧れ募ったのですが、中でも、一番響いたというか「うわ、私、マズイ」と思った一言がこれ。

「新入社員のときと今と何が一番違いますか?」という私の質問に

そうねえ・・・。なんというか、コントロールが細部まで効くようになったことかな。つまりね、例えば、腕をちょっと曲げたいと思ったとするでしょ。昔だったらガっと勢い良く肘を曲げきる!みたいな感じだったんだけど、、、今は、10度だけ持ち上げてみようかな、なんてことができるようになったというか

と実際に細い腕を曲げて実演しながら話してくださいました。

私ってまさにコントロールできない人。「やると決めたらグンっとスピードもタイミングも考えずに振り切る」日々。自分でもちょっと「スポーツカーみたいな人」を意識していたのです。つまり、会社に来ると、誰よりも高性能に仕事をこなすのだけれど、キブンがのらないと会社に来ない。でもね、スポーツカーは日本の公道には似合わない。やっぱりコンパクトで小回りがきいて、燃費がいい、みたいなほうが役に立つ、わけです。

若さの勢いに任せて、ダッシュ&ブレークみたいな走り方をしていたって大成はできない。先輩は、秀でた方で、目立っていたし、服装も華やかだし、遊びもしっかりする方で、「夜の蝶」なんて言われてたけど、ちゃんと自分をコントロールしてらっしゃるのだな、と感心してしまった。ただ闇雲に「高性能」をアピールするのでは意味がなく、本当に必要なことは何か、しっかり見極めて、細部まで調整し、やりきる、ということが仕事ができるということ、成長の証だとおっしゃっているではないか、とひどく納得したのを覚えております。

今でも短距離走的な動きをしてしまうことはありますが、ビジネスライフは長距離走。落ち着いて、戦略をたてて、コントロール、コントロール!(未だに足りないので、自分に言いきかせてます。)

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